Eureka

アクアリウムとかサカナクションのこと

ライダーになったらしい

最近になって公道に出る権利を得た。

親からは「取れ、金は出す」と言われ続けてたけど、高校から私立、道具の費用が尋常じゃなく高い部活、私立大学を出させてもらってる身からすると、もうなんかすみません大丈夫です。となっていた。

大学も奨学金使ってないわけで、働いてから「奨学金払うために辞められない」って人たち見ると、借金を背負わせないようにしてくれた親には感謝してる。

そもそもそんなに免許というものが必要じゃなかった。電車、バス、徒歩で大体どこにでも行ける。「30万円ぐらいの身分証明書」と会社の同期が言っていたのを聞いて、意味ないやん?ってなった。

そんなやつが突然免許を取ったのかと言うと、親の高齢化が原因。色々ある家庭なので有事の際の運転手がいないのは困る。そろそろ老人と自覚を持ってほしい父親は、未だに6〜7時間かけて車で宮城に帰ろうとする。兄貴は諸事情により免許を返納してしまった。頼む、公共交通機関を使ってくれ、仙台なら新幹線で1時間半だ。そこからレンタカーでええやないかい。と何度親を説得して失敗したか覚えてない。

「免許取らな〜」と思っていたけど社会人になって仕事が忙しく夜勤もあり安定しなかったため放置していたら、急遽やって参りましたコロナ禍。なんと、在宅勤務。お家最高やぞ〜!緊急事態宣言の合間合間に同期と会って「免許取るなら今じゃね?多分給料1ヶ月分ぐらいで行ける」と言われた。その後ノリで自動車学校に入校。

入校したはいいけど、緊急事態宣言があったもんだから激混みしてると言われた。最初の方は座学がメインでした。それでも社会人になって久々の座学で楽しかった。"教えてもらえる"って環境が楽しすぎるな。(seは基本調べろと言われるので)
座学が終わったタイミングで、徐々に入ってくる実技。初めての運転席。絶対に乗ることはないと思っていたのに…。
車に関しては一切失敗したり落ちることなく順調に進め、2020年10月~2021年3月で終了。免許センターもコロナ禍のため予約制となっており、落ちると次受けられるのは1ヶ月後とかになるのでめっちゃ勉強しました。
ここまでが普通自動車の話。

 

免許取得してから3日後に再度自動車学校に入校しました。
理由は普通二輪の免許を取得しようと思ったため。

 

自動車学校の受付の人が「あれ?え?」みたいな雰囲気で対応してくれたのが面白かった。流石に3日後に再度自動車学校に入ろうとするやつは異例だったようです。(一応)女なので、普通二輪の入校条件が2つありました。

  • バイクに跨って足がつくこと
  • バイクの引き起こしができること

当方小柄ではない女、バイクに足がつくのは余裕でした。当方運動しかできない女、バイクの引き起こしのコツを聞いて試してみたら普通に引き起こせました。ただ腰を壊しかねないのでマジでお勧めしない。私もピキッってなった。(バイクは200キロあります、ATだと230キロあります、馬鹿なの?)
この時点で200キロという未知の重さに振り回されていました。教官とかめっちゃ簡単に乗るけど、こんなん乗り回してるんか。

なんだかんだ言いつつも、教習が始まって最初にやることはバイクの取り回し。エンジンをかけずにバイクを動かすのですが、これが地獄だった。8の字にバイクを運んでいくんですけど、200キロ、ちょっと傾くたびに身体ごと持っていかれそうになったり潰されそうになったりして、まともに動けたもんじゃない。元運動部の気合で8の字はクリアした。

2限目からは実際にバイクに跨り操作していく。しかし少しでも車体が傾くと倒れるのです。跨って両足出して、クラッチ操作だけでよたよたと進むのですが、自転車しか乗ったことない私、フロントのブレーキングがきつ過ぎて転倒しました。これには教習中ずっと悩まされることになる。

3限目からは実走ということで、校内をトロトロと乗っていました。普通自動車の免許をATで取ったため、クラッチの概念やらシフトチェンジやらが理解できず、3速とかで普通に停車する、エンストする、シフトアップとダウンを逆にやってしまうなどなど。結構カオスな状況となりました。クラッチがあるだけで覚えることが多すぎるんだぁ。

それ以降、「なんで入校してしまったんや!!!」ってなるほど転倒、失敗を繰り返していました。とある方から「慣れるよ!」と言われていたけど、慣れる気配全然ない。なんなら交差点とかで曲がれないレベルだった。だって200キロ!傾けたら!倒れるじゃんか!!!

急制動は5回ぐらい落ちてるし、なんなら速度30キロ出して200キロの巨体と共に横転をキメてるわけで、教官の「コイツ…ヤバい…」って顔は忘れられない。急制動の後は、スラローム、S字カーブ、クランク、1本橋とか気が狂ってる。教習時間もオーバーしそうで、このペースだと30万ぐらい追加でかかるんじゃないかと思っていた。「そんなんだったらやめた方がいいなぁ」vs「先のこと考えて落ち込んでんなよ、とりあえず急制動頑張れよ」が戦って後者が勝ちました。

ブレーキ強いよ…のお墨付きをもらって(?)急制動をクリア、スラロームとかの前に8の字走行をやることになりました。この時の教官にめちゃ助けられた。
本来8の字走行なんて10分ほどやって終わりなのに、「曲がる感覚が分からん」と嘆く私のために丸っと1時限分8の字に費やしてくれました。この時にやっと「曲がる感覚」を覚えて気づく。もしかして、私慌てすぎ…?もしかして、合力って思った以上に強い…?気付きを得てからは、安定してバイクに乗れるようになりました。

その後は順調に実技を進めて、第2段階はノーミスでクリア。

卒検当日は、「1本橋得意だけど落ちたらどうしよう、スラロームとクランク接触したらどうしよう、急制動速度出なかったらどうしよう、転倒したらどうしよう」と突然弱気になりました。(全部検定中止事項)検定待つ間、他の教官から「大丈夫だよ~」とあやされてました。マジバブみ

自分の番になって、後方確認→乗車→ミラー調整→エンジンON→右後方確認→発進!!と思ったら突然エンスト。「????」ってなってたら、教官が「サイドスタンド上げた?」と一言。見事に下がったままでした。卒検の緊張って何をやらかすか分からないですね。
順調にコースを進めて最後に降車するときも、なぜかエンジン入れっぱなしのまま降りて慌ててエンジンを切るなどということがありました。エンストは減点だろうけど、エンジン切らないまま降車ってどうなんだろうなぁ。ホント卒検の緊張って何をやらかすか分からないですね。

無事82点ぐらいで合格し、その日のうちに免許を更新しに行き、バイク屋さんに納車日の調整を入れました。

納車日はマジでビビり散らかしていました。バイク屋さんの目の前坂だよぉ!!交差点エンストしたらどうしよう!!カーブ曲がれなかったらどうしよう!!と不安は尽きず。
原付に乗る父親に迎えに来てもらおうかと思ったけど、自分のペースで走りたいし、走行時のコミュニケーション方法がないから気を遣うし、って考えて結局一人で公道デビューすることにしました。

納車日にバイクの操作説明を受けて、「じゃね~(超軽いノリ)」って感じで見送られて勢いで公道デビューしました。選んだバイクが良かったのか、事前に行動デビューについて調べて「発進時はアクセル回せ」を実行できてたからかエンストはありませんでした。

公道デビューして真っ先に思った感想は、「段差怖えぇ~」でした。教習場内は歩道がないからコンビニやらガソスタやらに入るための乗り上げの衝撃にビビり散らかす。あと、速度が出ている走行は大して怖くないけど、低速で、駐車場に入る時がめちゃくちゃ怖い。心の中で「他人の車やバイクに接触したらどうしよう」と思っています。

そんなこんなで1年前はマジで公道に出る権利のなかった人間が、突然普通四輪/二輪免許を取得したという話でした。

運転の練習がてら行きたいところ。